こんにちは。古社旅と神話の地図、管理人の「雅」です。
千葉県香取市に鎮座する香取神宮を訪れたいけれど、どのように回ればいいのか迷っていませんか。
香取神宮の参拝ルートは意外と広く、車でのアクセスや駐車場の場所、境内の巡り方など、事前に知っておきたいポイントがたくさんあります。特に東国三社の一つとして知られるこの古社を、地震を鎮める要石や神秘的な奥宮までしっかり巡って、御朱印やお守りを授かりたいという方も多いかなと思います。
この記事では、私が実際に歩いて感じたおすすめの道順や、気になる所要時間、周辺のランチ情報、さらにはかつての表参道であった利根川沿いの歴史についても触れていきますね。これを読めば、初めての方でも迷うことなく、充実した参拝の時間を過ごせるはずですよ。
- 自分に合った駐車場の選び方や公共交通機関でのアクセス方法
- 本殿から要石・奥宮までを効率よく巡る具体的な歩き方
- 参拝の証となる御朱印や東国三社守に関する授与品の情報
- 参道商店街で楽しめる名物グルメや休憩にぴったりの茶屋情報
香取神宮参拝ルートの起点とアクセス・駐車場ガイド
香取神宮への旅を計画する際、まず最初に考えなければならないのが、現地までのアクセスと「どこを拠点にして歩き始めるか」という点ですよね。広大な神域を持つ香取神宮では、選択する駐車場や交通手段によって、その後の参拝の体感温度がガラリと変わります。
ここでは、私が実際にリサーチして歩いてみた経験をもとに、初めての方でも安心してスムーズに動けるための具体的なガイドを深掘りしてお伝えしますね。
電車や車でのアクセス方法と駐車場の選び方

まず電車を利用される場合ですが、JR成田線の「佐原駅」が旅の玄関口になります。駅から神宮までは約4km弱あり、歩くと40分以上はかかってしまうので、無理をせず駅前から出ているバスやタクシーを利用するのが賢明かなと思います。
特に「香取神宮」行きのバスは本数が限られているので、あらかじめ時刻表を確認しておくことを強くおすすめしますよ。佐原の古い町並みを観光してからタクシーで向かうというのも、時間の有効活用としてはアリかもしれませんね。
車で向かう方は、東関東自動車道の「佐原香取IC」を降りてすぐ、約2分という驚くほどの近さに圧倒されるはずです。
ここで重要になるのが駐車場の選択。香取神宮には大きな無料駐車場が3カ所ありますが、それぞれ特徴が異なります。参道の賑わいを楽しみたいなら商店街直結の第1駐車場がベストですが、週末はすぐに満車になります。逆に、混雑を避けて確実に停めたいなら、130台収容の第3駐車場を目指すのがストレスフリーでいいかもしれませんね。
| 駐車場名 | 収容台数 | メリット | デメリット | おすすめの層 |
|---|---|---|---|---|
| 第1駐車場 | 約100台 | 参道商店街の目の前で便利 | 週末は非常に混雑する | ランチや食べ歩き重視の方 |
| 第2駐車場 | 約20台 | 本殿に最も近く歩行距離が短い | 道が狭く台数も少ない | 足腰に不安がある方 |
| 第3駐車場 | 約130台 | 広くて停めやすく混雑に強い | 参道まで5分ほど歩く | 確実に駐車したいファミリー層 |
駐車場の注意点:お正月や例祭などの行事がある日は、これらの無料駐車場が閉鎖されたり、臨時駐車場へ誘導されたりすることがあります。お出かけ前に必ず公式の交通規制情報をチェックしておいてくださいね。
公共交通機関での賢い回り方
もし公共交通機関を利用して「東国三社巡り」を計画しているなら、佐原駅を拠点としたレンタサイクルの利用も検討してみてください。坂道は少しありますが、電動自転車を借りれば津宮浜鳥居などの周辺スポットも自分のペースで回れるので、自由度が格段に上がりますよ。ただし、雨天時や夏場の熱中症には十分気をつけて、水分補給を忘れないようにしてくださいね。
参道商店街で味わう名物だんごとランチの魅力

二の鳥居の手前に広がる参道商店街は、まさに参拝のご褒美が詰まったエリアです。朱塗りの大鳥居を背に立ち並ぶお店からは、香ばしい醤油の香りや甘いあんこの匂いが漂ってきて、ついつい足が止まってしまいますよね。(上の写真は朝早く撮影したので一部しか開店していません)
ここで絶対に外せないのが、香取神宮の名物である「厄除けだんご(草だんご)」です。これは古くから参拝客の心身を癒やしてきた伝統の味で、今でも数店舗がそれぞれのこだわりを守り続けています。
例えば「亀甲堂」さんは、登録商標の厄落しだんごはもちろん、店内でゆっくりとお蕎麦や海鮮丼といったランチメニューをいただけるのが魅力。
また、「梅乃家本店」さんは四代続く老舗で、目の前でお餅を丸めてくれるライブ感がたまりません。出来たての柔らかさは格別で、食べ歩きをしたい方にもぴったりです。
他にも、モダンな雰囲気でコーヒーと和菓子を楽しめる「和茶房うの」さんや、とろける食感のわらび餅で有名な「岩立本店」さんなど、どのお店に入ろうか迷うのも参拝の醍醐味の一つかなと思います。
週末のお昼時はどのお店も非常に混み合います。私は、先に参拝を済ませてからゆっくり食べるよりも、少し早めに到着してランチを済ませてから、落ち着いて神域へ向かう方が、混雑を回避できて心に余裕が持てるかなと感じています。
厄除けだんごの歴史と豆知識
なぜ「だんご」なのかというと、お米は古来より神様からの授かりものとして神聖視されており、それを丸めたおだんごを食べることで神様の力を体内に取り入れ、厄を払うという意味が込められているそうです。
香取神宮の豊かな自然の中で育まれた草餅の香りを楽しみながら、一息つく時間はまさに至福のひとときですね。お土産に買って帰るのもいいですが、やはり現地でいただく「出来たて」の柔らかさは別格ですよ。
舟運の玄関口!津宮浜鳥居はかつての正式な表参道
今の地図で見ると、多くの人は第1駐車場やバス停から大鳥居(二の鳥居)を目指すルートを思い浮かべるでしょう。
でも、歴史を紐解くと、香取神宮にはもう一つの大切な入り口が存在します。それが利根川の川岸にそびえ立つ「津宮浜鳥居(つのみやはまとりい)」です。かつて利根川が交通の主役だった時代、参拝者の多くは舟でこの地に上陸し、川面に立つ鳥居をくぐって神域へと足を踏み入れていました。いわばここが、かつての「真の一の鳥居」だったわけです。

実際にその場に立ってみると、利根川の雄大な流れを背景にした白木の鳥居が、静かに、しかし圧倒的な存在感で迎えてくれます。ここには「常夜灯」が残されており、かつて夜間の船の往来を支えていた歴史の重みを感じることができますよ。
香取の主祭神である経津主大神が海路からこの地に上陸したという伝説の場所でもあり、神話の世界と現代が水際で繋がっているような不思議な感覚を覚えます。この場所を知っているだけでも、香取神宮の理解がグッと深まるかなと思います。
神宮の本体からは車で5分、徒歩だと30分ほど離れた場所にあります。堤防沿いにあるため場所が少し分かりにくいかもしれませんが、利根川沿いを走っていると大きな鳥居が見えてくるので、時間に余裕があればぜひ立ち寄ってみてほしいスポットです。
水運と香取神宮の深い関わり
香取神宮の歴史を語る上で「水」は切り離せません。かつてこの一帯は「香取の海」「香取流海(かとりながれのうみ)」などと呼ばれる広大な内海に面しており、香取神宮はその入り口を守る国家的な要衝でした。
津宮浜鳥居は、まさにその「海からの入り口」の象徴だったのです。出雲の国譲り神話でも活躍した武神が、この川を遡ってやってきたと想像するだけで、ワクワクしてきませんか。 (出典:香取市公式サイト『津宮鳥居河岸』)
管理人も次回挑戦したい利根川からの旧参拝道
先ほどご紹介した津宮浜鳥居から境内までを結ぶ、約2.5kmの道のり。これがかつての「旧表参道」です。
現在は住宅街や田園風景を抜ける静かな生活道路になっていますが、直線的に神宮へと伸びるその道筋には、古の参拝者たちが踏み固めてきた歴史が刻まれています。現代の参拝ルートでは味わえない、一歩ずつ神様に近づいていくような高揚感を味わえるはずです。

ちなみに、JR成田線の踏切を越えてまもなく、朱色の「ぞうりぬぎ橋(じょんぬき橋)」を渡りますが、かつてはここからが神域だったそうです。
私自身、これまでは車でサッと境内まで行ってしまうことが多かったのですが、この旧道の存在を知ってからは、次回は必ずここを徒歩で巡ってみたいと計画しています。途中に点在する摂社の忍男神社や沖宮神社に寄り道をしながら、徐々に亀甲山の森へと吸い込まれていく体験は、まさに自分を見つめ直す「浄化のプロセス」になるに違いありません。
12年に一度行われる「式年神幸祭」で神輿が辿る道でもあるこのルートは、香取神宮の本質に触れたい人にとって、ある種「究極の参拝ルート」と言えるかもしれませんね。(2026年4月に行われましたが都合がつかず行けませんでした・・・残念)
この道は観光地として整備されているわけではないので、看板などは少なめです。スマートフォンなどで「津宮浜鳥居から香取神宮」への徒歩経路を確認しながら歩くのが安心です。また、日差しを遮る場所が少ないので、帽子や飲み物などの準備を整えてから挑戦してくださいね。
管理人が歩いた香取神宮参拝ルート!本殿から要石まで
ここからは、私が実際に境内を巡り、心に深く刻まれた体験をもとにした王道の参拝コースを詳しくご紹介します。香取神宮の境内は非常に広く、見どころが点在しているため、ただ歩くだけではもったいないですよ。
一歩踏み込むたびに空気の質が変わる、あの独特の静謐な雰囲気を感じながら、神様との距離を縮めていく素敵なルートを一緒に辿っていきましょう。
県道の一の鳥居から二の鳥居へ続く神聖な歩み
多くの参拝客は、車で商店街の近くまで行ってしまいますが、もし体力と時間に余裕があるなら、私はあえて県道16号線沿いに立つ「一の鳥居」から歩き始めることをおすすめします。この鳥居は陸路による参拝が主流となった近代において、神域の入り口としての重責を担ってきた場所です。
鳥居の島木には、皇室との深い繋がりを示す「十六花弁菊紋」が誇らしげに刻まれており、そこをくぐるだけで自分の心が「日常」から「非日常」へと切り替わるのを感じるはずです。


一の鳥居から二の鳥居までは約1.6km。かつては道の両側に桜が植えられ、春には見事な「桜のトンネル」が参拝者を迎えていたそうです。
今ではその名残を感じさせる古木が点在するのみですが、真っ直ぐに伸びた道を歩きながら、世俗の雑念を一つ、また一つと落としていく時間は、その後の参拝をより深いものにしてくれますよ。商店街に到着する頃には、体もほどよく温まり、神域へ入るための準備が整っているのを感じられるかなと思います。
県道は交通量がそれなりに多く、かつ、歩道(路側帯)が狭い場所があります。歩く際には細心の注意が必要であることを付け加えておきます。
一気に神域の核心部へ行くのではなく、あえて距離を置いてアプローチすることで、香取神宮がいかに大切に守られてきた聖域であるかを実感できます。途中に残る「美人桜」の碑などを探しながら歩くのも、ちょっとした歴史探索のようで楽しいですよ。
格式高い鳥居が教えるもの
一の鳥居に刻まれた菊の御紋。これは香取神宮が「勅祭社」として、現代においても天皇陛下の名代が派遣される特別な神社であることを物語っています。
こうした小さな意匠に目を向けるだけで、香取神宮が単なる地域の氏神様ではなく、日本という国の根幹に関わる重要な場所であることが伝わってきますよね。一歩一歩踏みしめる玉砂利の音が、心を清めてくれるような気がします。
大鳥居をくぐり鏡池で小休止
一の鳥居から歩き始めておよそ30分。参道商店街の看板が見えてきます。バス停もありますね。300mほどある商店街を抜けると前方に大きな朱色の鳥居が見えてきます。

二の鳥居をくぐると左右にゆったりカーブするゆるやかな坂道の参道。途中には奥宮や要石へ向かう分岐もありますが、とりあえず道なりに進みます。
開けた場所に出ると左手に三の鳥居。その手前には現代風の狛犬さんが控えています。一の鳥居から歩き続けてきたので右手に見える鏡池の傍らで小休止しました。

鏡池はその名の通り、風のない日には周囲の老杉の緑を鏡のように美しく映し出し、まるで異世界への入り口のような神秘的な雰囲気を醸し出しています。この池の周辺は空気が一段とひんやりしており、歩き続けて疲れた足を休めるには最高のスポットとなりました。
通常は、本殿参拝の後鏡池に立ち寄って休憩し、そのあと要石や奥宮での参拝に向かうのが定番かもしれません。
鏡池は季節ごとに全く異なる顔を見せてくれます。新緑の時期は鮮やかなグリーンが水面に溶け込み、秋には散った紅葉が彩りを添えます。また、冬の朝には薄氷が張ることもあり、その冷徹なまでの美しさは息を呑むほど。
どの時期に訪れても、その瞬間にしか出会えない美しさがある。だからこそ、香取神宮の参拝は何回訪れても新しい発見があるんですよね。鏡池の前で立ち止まって一息つく、その「余白」の時間が、旅を豊かにしてくれます。
楼門の威容と黒漆塗りの本殿で捧げる祈り
鏡池での休憩の後本殿の方へ向かいます。石造りの三の鳥居をくぐると総門。総門を越えると手水舎があり、その右手に楼門が見えてきます。手水舎で身心を清めたあと楼門の方へ進みます。


この楼門は元禄13年(1700年)に徳川綱吉公によって建立され、国の重要文化財にも指定されています。その美しさと風格には圧倒されてしまいますが、特に門に掲げられた東郷平八郎自筆の「香取神宮」の扁額は、武神を祀るこの地にふさわしい力強さに満ちていますよ。ここで一度立ち止まって、その迫力を全身で受け止めてみてください。

楼門をくぐった先には重厚な本殿。一般的な神社の拝殿が朱塗りや素木であるのに対し、香取神宮の社殿は漆黒。この深い黒が、武神である経津主大神(ふつぬしのおおかみ)の、鋭く、研ぎ澄まされた力強さを象徴しているようで、私はこの景色を見るたびに背筋が伸びる思いがします。

ここでは「二拝二拍手一拝」の作法で、静かに感謝と祈りを捧げましょう。黒い建物に映える装飾の金彩や極彩色が、曇り空の日でもハッとするほど美しく輝いて見えますよ。
現在の社殿は徳川幕府の造営によるもので、桃山様式の流れを汲んだ華麗な権現造りです。建物の細部に施された彫刻には、一つひとつ深い意味が込められているので、お参りの後にゆっくりと周囲を観察してみるのも面白いですよ。
武神・経津主大神との対話

私が本殿の前で感じたのは、単なるお願い事をする場所というよりは、自分の「意志」を神様に報告する場所、という感覚。
経津主大神は国譲りという困難な交渉を成し遂げた神様。だからこそ、何かを始めようとする時や、困難に立ち向かう決意を固める時には、この黒い社殿の前で誓いを立てるのが一番かなと思います。
静謐な空間の中で、自分の中の迷いがスッと消えていくような体験を、ぜひ味わってほしいですね。
三本杉の強力なパワースポットと本殿裏の摂社巡り
本殿での参拝を終えたら左手(西側)に進みます。そこには空を突くような巨木「三本杉」が立っています。伝説では、源頼義公がこの神宮に参拝し、心願成就を祈願した際に、一株の杉が三つに分かれたと言われています。

この木は香取神宮の中でも屈指のパワースポットとして知られており、特に真ん中の杉の幹にある大きな洞の中に入ってパワーを感じようとする人が後を絶ちません。私も実際にその前に立つと、大地から湧き上がるような生命力に包まれる感覚を覚えます。
源頼義といえば、平安時代中期の武将。彼がどのような思いでこの木に祈りを捧げたのかを想像すると、歴史のドラマを感じますよね。
「三つに分かれた」という現象は、バラバラだった力が一つにまとまり、さらに大きく発展していく象徴のようにも見えます。
仕事やプロジェクトの成功を願う方にとって、これ以上の心強い味方はいないかもしれませんね。この場所で静かに目を閉じ、木肌に触れずともその存在を感じるだけで、心がリセットされるはずです。
三本杉から本殿の裏側を回るように進みます。香取神宮は本殿を裏側から見ることができる珍しい形ですが、ここには多くの摂社や末社が祀られています。
三本過ぎのすぐそばには経津主神の親神さまを祀る「匝瑳神社」や木花咲耶姫を祀る「櫻大刀自神社」など、古くから神宮を支えてきた神様たちが静かに鎮座しています。
多くの場合、本殿の参拝を終えるとすぐ引き返してしまいますが、この摂社・末社巡りこそが、神域の奥行きを最も深く体感できる「香取神宮 参拝ルート」の醍醐味だと考えています。
機会があれば、香取神宮の境内、境外にある摂社・末社について記事にしてみたいと思います。
香取神宮本殿から奥宮へ向かう所要時間の目安
本殿周辺の摂社・末社を回った後は、香取神宮の核心部とも言える要石と奥宮のエリアへ向かうため、旧参道を進みます。(表参道側からも進むことはできますが、せっかくなので来た道ではなく違う道を選択しました)
「本殿から要石・奥宮までは遠いですか?」という質問をよくいただきますが、体感としては徒歩で約10分から15分ほど。ただし、旧参道から緩やかな坂道を上ることになりますし、途中にも摂社や末社があるので、風景を楽しみながらゆっくり進むのがいいかなと思います。
せっかくの神聖な空間ですから、木漏れ日や鳥の声に耳を傾けながら、心ゆくまで「歩くこと自体」を楽しんでほしいですね。全体を通しての参拝時間は、商店街での休憩を除けば、だいたい1時間から1時間半もあれば、主要なスポットを網羅できるはずですよ。
もし東国三社を一日で回る予定なら、この鏡池から要石・奥宮への時間をしっかり計算に入れておきましょう。香取神宮は「お参りして終わり」ではなく、その後の森歩きにこそ価値があるからです。時間に追われないよう、最低でも1時間は境内に滞在できるスケジュールを組むのが雅流の旅のコツです。
災いを鎮める要石
要石とは、石柱に囲まれた地面からほんの少しだけ顔を出している小さな石のこと。しかし、その正体は地中深く数十尺にも及ぶ巨大な岩であると伝えられています。鹿島神宮の要石がナマズの頭を、こちらの香取神宮の要石がナマズの尾を抑えていると言われ、古来よりこの地の地震を防ぐ霊石として人々の深い信仰を集めてきました。


かつての日本人は、大地震は地底に住む巨大なナマズが暴れることで起きると信じてきました。そのナマズを抑え込むための「石」。これは、私たちが生きる上で直面する「大きな揺らぎ」や「不安」を、揺るぎない信念で抑え込むという象徴のようにも捉えられます。
小さな石に見えても、その下には見えない巨大な根が張っている。私たちの努力も、今は目に見えなくても着実に根を張っているのだと、要石は教えてくれているような気がしませんか。そんな深いメッセージを噛み締めながら、この特別な場所を後にしてくださいね。
鋭い神気が漂う奥宮の魅力
そしてそのすぐ近く、階段を登った先にあるのが奥宮です。ここは昭和48年の伊勢神宮遷宮の際の古材を使って建てられた、非常に簡素ながらも気高い社殿。
祀られているのは経津主大神の「荒御魂(あらみたま)」です。本殿が神様の穏やかで慈愛に満ちた側面を象徴しているのに対し、奥宮に満ちているのは、物事を打破し、道を切り拓くための、鋭く激しい神気です。

私は、本殿で感謝を伝えた後に、この奥宮で「これからやるべきこと」への決意を報告するようにしています。この場所独特のピンと張り詰めた空気感は、一度体験すると忘れられないものになりますよ。
奥宮での過ごし方:
奥宮は木々に囲まれた非常に静かな場所にあります。ぜひ、周囲の喧騒を忘れて、数分間だけでも静かにお社の前に佇んでみてください。
風が梢を揺らす音や、土の匂い。五感を研ぎ澄ますことで、神様からのメッセージというか、自分の中の「答え」がフッと降りてくるような、そんな不思議な感覚になれるかもしれませんよ。

御朱印と東国三社守の授与に関する情報
参拝の最後には、神様との縁を形にする授与品をいただきに授与所へ寄りましょう。最近では御朱印集めを趣味にされている方も多いと思いますが、香取神宮でも手書きの御朱印をいただくことができます。シンプルですが凝ったデザインの朱印が印象的です。
奥宮の御朱印は土日祝限定での授与になるそうで、この日は残念ながらご縁がありませんでした・・・😂

今回の参拝でのお目当てが、鹿島神宮、息栖神社とともに三社で完成させる「東国三社守(木製お守り)」です。各神社で授かる小さな紋章を、三角柱の本体に貼るスタイルのお守りは、巡礼の楽しさをより一層高めてくれますよ。今回は鹿島神宮で本体をいただいたので、香取神宮では紋章のみ授かりました。


また、香取神宮独自の授与品として、武神にちなんだ「勝守(かちまもり)」や、厄除けの「要石守」なども非常に人気があります。自分自身の今の状況に合わせて選ぶのが一番ですが、どれも洗練されたデザインで、持っているだけで背筋が伸びるような気がします。
受付時間は時期によって多少変更があるかもしれませんが、基本的には午前8時半から午後5時までです。行事がある日は待ち時間が発生することもあるので、時間に余裕を持って申し込むのがマナーですね。御朱印はスタンプラリーではないので、しっかりとお参りを済ませてからいただくようにしましょうね。
参拝後の休憩に最適な寒香亭の昭和レトロ空間
境内の隅々まで歩き、要石や奥宮で深い神気に触れた後は、心地よい疲労感があるはずです。
そんな時私が立ち寄るのが、北参道近く、桜馬場の奥にひっそりと佇む茶屋「寒香亭(かんこうてい)」さんです。ここは、一歩足を踏み入れると昭和の時代にタイムスリップしたかのような、懐かしく温かい空気に包まれます。使い込まれた木のテーブルや、古びたポスター。観光地の喧騒を忘れさせてくれる、まさに「大人の隠れ家」的な空間が広がっていますよ。(下の写真は開店前撮影したもの・・・開店後は撮るのを忘れました・・・)

ここの名物は、なんと言っても「名代だんご」。参道商店街のだんごとはまたひと味違い、お団子というよりも、つきたての「柔らかいお餅」そのものといった食感。一口食べれば、その粘りと甘みが疲れをスッと溶かしてくれます。また、おでんやラーメンといった懐かしいメニューもあるので、遅めのランチや小腹を満たすのにも最適。
窓の外に広がる四季折々の風景を眺めながら、熱いお茶と共に過ごす時間は、香取参拝を締めくくるのに最高のご褒美になるかなと思います。
ここは多くの参拝者が通り過ぎてしまう場所にあるため、比較的静かに過ごせることが多いです。本殿や奥宮での体験を日記にまとめたり、撮影した写真を見返したりしながら、自分だけの贅沢な時間を過ごしてみてください。昭和レトロな雰囲気が好きな方なら、絶対に気に入るはずですよ。
時を忘れる、お茶屋さんの魔法
今の世の中、どこへ行っても便利で新しいお店ばかりですが、寒香亭さんのような「変わらない良さ」を守り続けている場所は本当に貴重です。ここでいただくお茶一杯、お団子一本には、単なる食べ物以上の、おもてなしの心が詰まっているように感じます。
神様と向き合った後の心を、優しく日常へと戻してくれるクッションのような場所。そんな寒香亭さんでのひとときを含めて、私の「香取神宮 参拝ルート」は完成する。そう言っても過言ではないほど、大切にしている場所です。
東国三社巡りのコツと香取神宮参拝ルートのまとめ

さて、ここまで香取神宮の参拝ルートを詳しくご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。香取神宮は、単なる一つの神社として完結させるにはもったいないほどの歴史と物語が詰まった場所です。
もし可能であれば、ぜひ鹿島神宮、息栖神社を併せて巡る「東国三社巡り」の一部として訪れてみてください。三つの神社を結ぶ三角形のエリアは、古来より特別なパワーが宿る場所とされており、三社を全て回ることで、より大きな御神徳を授かることができると言われています。
車であれば一日で回ることも可能ですが、周辺の佐原の町並み観光やグルメも楽しむなら、一泊二日のゆったりとしたスケジュールが雅流の推奨プランです。
今回お伝えした、一の鳥居から始まり、本殿、摂社、そして要石・奥宮へと続く道筋。それは単なる移動ではなく、自分自身の内面を見つめ直し、新しい一歩を踏み出すための神聖な旅です。
経津主大神の鋭い剣のように、あなたの人生に立ちはだかる困難を断ち切り、素晴らしい未来へと道を拓いてくれる。そんな実りある参拝になることを、心から願っています。
最後に、正確な祭事の日程や最新の拝観時間などは、必ず公式サイトをご確認くださいね。あなたの「香取詣で」が、一生の思い出に残る素晴らしいものになりますように!
鹿島神宮から始める「鹿島立ち」が有名ですが、どこから回っても失礼にはあたりません。ご自身の出発地や宿泊場所に合わせて、無理のないルートを組んでください。大切なのは、三つの神社それぞれで丁寧に向き合う心。その歩みそのものが、あなただけの素晴らしい「参拝ルート」になるはずですから。

